大村亘 ドラマー/作曲家 


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日本への空路まであと数時間

2014年インドの旅、最後の日です。

音楽修行。
タブラの修行。
人生修行。

の目的でこの土地に再度降り立ち、3ヶ月間切磋琢磨しましたが、想像を遥かに超えた、インドの奥深い文化の層の厚さに圧倒させられました。

これでも、上層部をぺろりと舐めただけの程度なのでしょうが。。。
太古の文化、文明、習慣が、高スピードで変化する現代社会と共存する本当にユニークで、
思考回路と、心を解放さえしていれば、無限の知恵と、挑戦が待ち構えてる、迷宮の様な場所でした。

上記に挙げた点に集約出来ない程の経験を沢山頂きました。

出発を期に今回の旅で友達になった、スラム街出身の掃除人『マガン』を紹介します。

マガンは東バンドラというムンバイ最大のスラムの住人です。
そして、僕が良くドラムの練習をさせてもらっていた、アーツ、ダンス、シネマ、音楽、などに使われているアクティビティスペース『バンドラ・ベース』の掃除人です。

彼の仕事はその部屋を掃除する事。
その建物の周りも掃除する事。

そしてその仕事ぶりが実に見事。

隅々までツルツルピカピカにして行きます。
トイレ掃除等も素手で、入念に水滴一つ無い状態にまで掃除して行きます。
更に、常設楽器や、電球の裏側、窓の淵の隅々まで。。素晴らしい仕事ぶりです。

そして、彼は英語を殆ど喋らないので、ヒンディー語の良い練習相手でもありました。

『明日、日本に帰ります。』
と伝えたら、とても哀しそうな顔をしましたが、ぽっと顔が火照り、
『僕もいつか日本に遊びに行くよ!』
とニコニコし始めました。
『航空券はいくら位?』
と聞かれ、
『往復で安い時で40000ルピー位かな?(8万円弱)』
と伝えると、一瞬また表情が曇りました。しかし、すぐ元に戻り。
『私は貧乏なので、ここで一生懸命働くよ!』
と笑顔で答えてくれました。

(後で知ったのですが、彼のそこでの月給は3000ルピーです(6千円弱))それで4人家族の一家をやりくりしています。ムンバイは世界で稀に見る貧富の差が如実に解る街です。勿論マガンよりも定収入の人も居ます。)

掃除してる時の彼は時々友人から借りた古ぼけたラジオで昔のヒンディー音楽を聞いています。
満面の笑みを浮かべながら、隅々まで部屋を掃除しながら。

『これは僕が小さい頃から聴いてた大好きな曲なんだ!』

と、無邪気な子供のように自慢してくれた事がありました。

沢山の肉体労働の後は、手ぶらでとことことサンダルと短パン姿でスラムの方に歩いて帰って行きます。

そんな彼には色んな事を教わりました。

ごく当たり前の事なのですが、気付く(言う)は易し、行うは難し。
あれだけ隅々まで綺麗にする事は要求されていないですが、自発的に要求以上の仕事をいつもしっかりこなします。
そして、その内容に誇りを感じ、幸せを感じているという事には何か強い力を感じました。

彼が掃除するように音楽を演奏出来たら良いな。
と、ふと思わせてくれる様なひたむきさでした。

目の前にある与えられた事を無駄にしない。
何かを証明する為にでも無く、ただひたむきに遣える事。仕える事。

仕事。

という漢字の美徳が体現されてる様な人。

『リーダーになる為の秘訣は、先ず仕える事にある。』

という言葉を、インドの高僧S.Vivekanandaが残しています。

僕が大志を抱いて、表現や音楽力や知識を求めて来た目標がちっぽけに見える位、彼のひたむきな自分の仕事に仕える事の方が純粋な芸術に感じました。

芸術ってやはり、日常の至る所に自然に転がっているものが、ふと美しい形で具現化されたものに過ぎないのかなと思います。

他の何かと比べる訳でも無く、
既存のシステムに影響されたりする訳でも無く、
無理に実験したりする訳でも無く、
見栄を張る訳でもなく、
流行に踊らされる訳でもなく、

ごく自然にひたむきにひたむきに生きる事。

そんな素朴な真実をちらりとマガンには見せてもらった様な気がします。

練習してる僕に、

『アープコ バジャー バホット アチャー!』(あなたの演奏素晴らしい!)

と笑顔で何度か声をかけてくれた事がありました。

彼のひたむきさに比べたら、僕なんてまだまだペーペーです。
と、思う反面、そんな彼に褒められる事はこの上なく嬉しかった。

マガン、本当にありがとう!
また会える日まで。
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by koomuraa | 2014-04-11 06:13 | InDiA

2014年グルジとの最後のレッスン

今日は今回のインド滞在中のタブラレッスン最後の日でした。
明日からグルジはイギリスへ1ヶ月のツアーに旅立ちます。

2013年に弟子入りし、最初の3ヶ月は何もかもが新鮮で、ただただ圧倒されるばかりでした。
今回、2014年は、ヒンディー語やタブラの言語にも少し慣れて来たので、最初の様な斬新さは薄れるかと思いきや、全く予想外・予想以上でとても濃密で、新たな発見も多く、未知のリズムや音色、思考回路などを目の当たりにし、どれをとってもまた成長する為の種を沢山頂いたなと思える素晴らしい11週間でした。

沢山の時間を偉大な演奏家と共有する事は、その人の保有するエネルギーからも影響を受けるので、自然と普段気付かない事や、ないがしろにしていた事などを多角的に見せられた気がしました。

自分にとってタブラを追求する事は、全く異質な文化、音楽システム・音楽言語を通して自分を見直す事も、その一つの目的・課題として据えています。

インド古典の世界は摩訶不思議で歴史も長く、故に奥深く、多数の豊かな表現方法を含んでいますが、ゼロからそれを学ぶ事により、こういう部分は自分は実は飲み込みが遅いんだとか、こういう部分は飲み込みが速いけど、浅くしか理解していないんだというような事を体感出来ます。表面的な事より、そういった自己の深層心理を学ぶ事も多かったような気がします。

『しっかり確実に上って行けば良い。頂上の無い山だけど、確実に上って行けば、しばらくした後に見下ろす景色はきっと美しいものだから。』

グルジのアドバイスの一つでした。

16年程叩いているドラムですが、
またゼロからはじめ直しだなと思わせてくれるような訓練の日々でした。
こういう風に思える、感じれる事はなんだかんだとても幸せな事だと思います。

昨晩はグルジの自宅で信じられない程美味しい魚カレーを御馳走になりました。
写真は美味しすぎて手が震えてぶれてますが、その時の料理です。

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by koomuraa | 2014-04-02 21:25 | InDiA