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 大村亘 ドラマー/作曲家 


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魚津ミュージックキャンプ2017を終えて

ピアニスト中村真さん主催の魚津ミュージックキャンプに講師として招聘され、1週間の濃密な時間を過ごさせて頂きました。

これで2度目の参加です。

内容は去年に比べ更に濃く、深く、参加者の人数と多様性も増し、生産的な時間が流れていたと思います。

先ずこのような企画を何年も継続されている中村真さんに敬意を表したいです。
生半可な気持ちではこのような自発性、自主性を重んじたジャンルフリーのキャンプを継続は出来ないと思います。

経済面、芸術面、教育面、共生面、等あらゆる面に於いて、試される事が多い、責任あるイベントだと思います。

継続は力なり。
長年の継続から芽生えたものなのか、全国からジャンル、経験問わず大勢の方が参加するキャンプに成長しました。
これからも進化し続けるでしょう。

このキャンプの一番の魅力は、嫌でも自分の主観を揺らされる事だと思います。
普段は何かしらの音楽言語(ジャズ、即興、ブラジリアン、アラブ、ゴスペル)の礎を主幹としている人でも自分と違う音楽言語を喋る人とセッションをした時に必然的に生まれる違和感を経験する事は少なくないでしょう。
その違和感を覚えるからこそ養われる客観性が存在すると思います。
音楽的主観の相違から受け取る他人の個性への印象は共同生活をしているが故に、生活の他の部分でも垣間見えたりと、想像以上の情報量を吸収・消化する体験を出来る空間だと思います。

参加者の皆様は(勿論講師、スタッフも含め)自分の理想としているAesthetics(美意識)が違うフィルターを通ると表面的な印象を与えていたり、魂で感じていて、真に伝えたい事を伝達する事がどれほど創意工夫を擁するか等気付く事も多かったのではないでしょうか。。

それらを各々のフィルターで感じ取り、新しい何かに取り組む為のきっかけになることは、日常ではそう簡単に見つけられないかと思います。

多様性の中で主観と客観をふるい分ける能力は、音楽や芸術だけの世界にとどまらず、この地球という大きな乗り物に乗っている一人一人の人間にとって、大事な財産だと思います。

グローバル化とネットによる情報伝達のスピードの加速が進むにつれて世界の様相は想像を絶するスピードで変化しています。その中で、活字化したセオリーで育むウンチクでは無く、楽器を持って、共同生活をし、あらゆる価値観に耳と心を傾ける実体験ベースの作業は、今後の世界に生きる一員としての知性のきっかけになると信じています。

参加者はじめスタッフ、講師の皆様、本当にお疲れさまでした。
そしてありがとうございました。
さらに、この場を借りて、朝日新聞社からの助成金、更に個人でもこのキャンプを助成して下さった方々に御礼申し上げたいと思います。

最後に、繰り返しにはなりますが、ピアニストとして洗練された能力を持っている中村真さんがご自分の貴重な時間を割き、この様な育成や気付きのプラトフォームを具現化され続けている事に感謝したいと思います。

by koomuraa | 2017-09-26 00:20 | thoughts